競馬では的中率を知っても勝てない。回収率の計算が重要。
競馬で勝ちを目指すための話の続きです。
前回は、カジノのルーレットよりも
競馬の方が長期的に儲けることを期待できる、
という内容を述べました。
その理由は、
・競馬の勝ち馬は単純な確率では決まらない
・競馬は他の予想者との勝負である
の2点でしたね。
(記事はこちら)
前回の最後でもお聞きしましたが、
では上の2つのうちより重要なのはどちらでしょう?
・・・・・・・・・
答えは後者です。
確かに競馬の勝ち馬が単純な確率で決まらないことは、
勝つために重要な事実です。
前回も例に挙げたように、枠順1つとっても、
成績には歪みがあります。
例えば、偶数馬番と奇数馬番では、
成績が大きく異なります。
2006年から2015年までの全レースにおいて、
偶数馬番だった馬の勝率は平均7.1%、
奇数馬番だった馬の勝率は平均6.8%です。
それぞれデータ数は20万件以上ありますから、
統計的にも有意な数字です。
この歪みを意識するのとしないのとでは、
長期的に大きな差になるでしょう。
このように普通に考えると同じ勝率であろう偶数と奇数の馬番も、
実際はこのように差があります。
これが
「勝ち馬は単純な確率では決まらない」
ことの一例なのですが、
競馬で勝つためにはこのような歪みを
探していくことが大切です。
しかしもっと重要なのは、この事実を
「世の競馬ファンが知っているかどうか」
ということなのです。
皆が知っていれば、偶数馬番が有利であることは
オッズに折り込まれるはずです。
すなわち偶数馬番の方が人気になり、
回収率は偶数奇数でトントンとなるはずです。
しかし、単勝回収率を調べてみると、
偶数馬番75.4%、奇数馬番69.1%と
大きく差が開いています。
世の中の多くの競馬ファンは、
偶数馬番と奇数馬番で成績が違うことは
おそらく知らないのでしょう。
あるいは上記のような0.3%の差は、
小さいからといって無視してしまいます。
その差を淡々と拾っているだけで、
回収率にこれだけの差がつくのです。
一方で騎手などは注目が集まるので、
オッズにも反映されやすくなります。
例えば、
いまだに日本で一番有名な騎手は
武豊騎手ではないかと思います。
近年こそ実力に陰りが見えますが、
名騎手であることに間違いないでしょう。
その武騎手の成績を調べてみると、
2006年以降の勝率は16.5%です。
良い馬に多く乗っていることもありますが、
全馬平均の勝率が約7%でなので、
かなり優秀な成績に見えますよね。
しかし単勝回収率を調べてみると
67.7%しかありません。
全馬の平均が72.2%ですから、
回収率は平均に遠く及びません。
これは武豊騎手の実力が
過大評価されていると見ることができます。
多くの人がその知名度から勝利を期待してしまう。
そして、確かに勝率16.5%を挙げる名騎手なのですが、
回収率を考えると割りに合わないわけです。
むしろ敬遠すべきとも言えます。
このように、勝率がどうかということよりも、
世の中の人がどう考えているか、
ということが重要になってくるわけです。
せっかく確率の歪みを見つけても
世の中でそれが周知の事実であったり、
むしろそれによって買われ過ぎているという
可能性があるので要注意です。
だから私も、これまで何度も、
的中率より回収率だと言っているわけです。
あなたも、
徐々に体に染み込んできましたか?
回収率の重要性は理解できてきたと思うので
次回は回収率を上げるための方法について
考えてみたいと思います。
ではまた!
なお、メルマガではこのような競馬で勝つための考え方の他、
何を重視すればいいのかということを順を追って説明しています。
ご興味のある方は以下のページをご覧下さい!
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