前走の距離は短ければ短いほど逃げやすいという事実
前回の逃げ馬分析では、「前走からの距離の変化」が逃げやすさと関係があるかを調べてみました。
その結果、前走よりも距離が短くなった馬は今走では逃げにくいことがわかりました。
(詳しくはこちらをご覧ください)
一方で、距離が長くなった場合はそこまで大きな特徴が確認できませんでした。
そこで今回はもう少し詳しく「前走との距離変化と逃げやすさ」についてみてみたいと思います。
前回の分析では、大まかに以下の3つについて比較しました。
- 前走よりも今走の方が距離が短い
- 前走と今走が同距離
- 前走よりも今走の方が距離が長い
しかしこの分類では、前走から200mだけ距離が延びた馬も前走から1000m距離が延びた馬もどちらも同じ扱いになってしまいます。
また、例えばステイヤーズSのような長距離レースでは、「全馬が距離延長」なんてことも起こりえます。
そのような違和感を解消するために、各馬を「前走の距離が短い順」に並べて逃げやすさを見てみたいと思います。
今走で逃げた馬のうち、前走の距離が一番短かった馬を1位としてそれ以降は距離の短い順に並べてみると、各順位の比率は以下の通りになりました。
1位の馬の比率が圧倒的に多いですが、これは前走距離が同じ馬が複数いるためです。
例えば、出走馬が10頭のレースで、そのうち前走1000mの馬が5頭前走1200mの馬が5頭だとすると距離順位は1位と6位だけしか存在しません。
このような形でレースを重ねていくと、小さい距離順位ほど該当馬の数が多くなりやすいのです。
ただ、今回確認するべきなのは逃げ馬以外の馬と比べたときにどの程度差があるかということです。
そこで逃げ馬以外と比較してみたところこのようになりました。
逃げた馬に占める距離順位1位の馬の比率は、逃げ馬以外と比較してもかなり多いことがわかります。
何せ逃げた馬のうち4頭に1頭は「前走の距離が一番短かった馬」ということになりますからね。
前走距離が同じ馬が複数いるとはいえ、なかなかの比率だと思いませんか?
また、距離順位1位の馬は別格としても5位くらいまでの馬については通常よりも逃げやすいと言えそうですね。
さらに、距離順位が大きくなるほど逃げた馬の数が減る傾向もうかがえます。
つまり、「前走からの距離が長くなるほど」、言い換えれば、「前走短い距離を走っていた馬ほど」今走で逃げやすい傾向にあると言えます。
やはり、馬は短距離の早いペースを覚えていて、距離が長くなってもそのペースで走ってしまうということなのかもしれませんね。
「前走距離は短いほど逃げやすい」という今回の結果はぜひ覚えておいてください。
その他、逃げ馬について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
では、また!
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